「医療リハビリ」と「介護リハビリ」の違いとそれぞれの目的・内容について解説
「リハビリ」は、基本的な動作などを回復させ、日常生活を自立または介助を軽減させるために行います。
日本は高齢化が進んでいるため、今後はリハビリを欠かすことはできない状況になると考えられますが、そのリハビリには「医療リハビリ」と「介護リハビリ」があります。
どちらも重要な役割を持つ保険制度と深く関係する行為であるため、2つのリハビリの違いやそれぞれの目的・内容について説明していきます。
医療におけるリハビリと介護におけるリハビリについて、それぞれの目的や内容などをご紹介します。
リハビリテーションとは
リハビリテーションとは、基本的動作を回避苦させる訓練ですが、人としてふさわしい状態へと戻ることを目的とします。
機能回復や訓練を単に行うだけでなく、自分らしく生活することや人生を取り戻すことにつながるように、運動や物理的な療法を行う活動といえるでしょう。
リハビリの対象者
リハビリの対象になるのは、ケガや病気、加齢などで自分らしい生活を送ることができなくなった方です。
たとえば事故で仕事ができない方などが、身体機能を改善・維持したり悪化を予防したりすることを目的として行います。
医療リハビリと介護リハビリの違い
リハビリは医療保険や介護保険などの制度利用が可能ですが、医療保険を使うことで医療費の1~3割の自己負担で済ませることができます。
介護保険は65歳以上で介護認定を受けた方や、40歳以上65歳未満のうち特定の病気がある方が対象であり、介護を必要とする程度によって利用できるサービスや金額が異なります。
医療保険と介護保険のどちらを使ってリハビリを行うかについては、利用場所・内容・目的で変わります。
医療保険で行うリハビリ
医療保険を利用するリハビリは病院など医療機関に通院または入院して行います。
治療や訓練で機能回復することを目的としており、病気別で実施されることや、日数に制限があることが特徴です。
理学療法士・作業療法士・言語視覚士などのリハビリ専門職が直接担当してくれるため、充実した内容でリハビリを受けることができます。
介護保険で行うリハビリ
介護保険で行うリハビリは、自宅や介護施設などで行われ、日常生活全般をリハビリと捉えた機能維持が目的です。
施設に通う通所型リハビリや入所して行う入所型リハビリ、自宅に専門職を迎えて行う訪問型リハビリなどがあります。
日数や症状など制限はないため、長期的にリハビリを受けたいときには介護保険のほうがよいといえるでしょう。