ファイバースコープは手術に使われているの?

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【はじめに】
みなさんはお腹を痛めて病院で診てもらったら何を心配しますか?もちろん重い病気でないか不安になりますよね。ですが、軽い病気で(盲腸のように)手術をすれば治る場合、他のことが気になってくると思います。
例えば、手術の傷跡。小さなものならまだしも大きい傷跡だと気になってくるはずです。
そんな悩みを解消してくれるのがファイバースコープです。
今回は手術でファイバースコープを使うことでどんなメリットがあるかなどについて紹介していきます。

【内視鏡として使われるファイバースコープ】

ファイバースコープはグラスファイバーという素材を数万本束にしたものです。1本あたりが髪の毛よりも細くできていますので、数万本束になっていても直径は10mm以下です。
その上、曲がりやすくなっています。そして最大の特徴が曲がった状態でも、一端からもう一端まで光を伝達できます。
これらの特徴によってファイバースコープは内視鏡として使われています。
内視鏡の役割は大腸や小腸、胃など体の中を観察することです。それは多くの方がご存知だと思います。
しかし今はそれだけではなく、手術にも用いられています。
内視鏡には軟性内視鏡と硬性内視鏡があります。ファイバースコープは軟性内視鏡になります。曲がる特性を活かして消化器官や気管支、循環器などに対して用いられます。先端に処置器具を取り付けられるのでポリープや早期のがんの切除手術が可能です。
一方、硬性内視鏡は曲がりません。内視鏡の先端にレンズを付け、それを体内に挿入して体の外にある接眼部から観察します。代表的な使い方として腹腔鏡があります。

【キズが残らない?】

ファイバースコープをはじめとした内視鏡を使った手術の最大のメリットは「手術跡がほとんど残らない」という点です。内視鏡を使う外科手術ではカメラ用、処置器具用など、いくつかの内視鏡を用途に合わせて挿入するために数ヶ所小さく切開するだけになります。
開腹手術だと切開したあとが大きく残ってしまうことがありますが、内視鏡手術であれば手術跡が目立ちにくくなります。
手術跡が大きいと精神的な苦痛となることもあるので、内視鏡手術が患者にとって大きなメリットになっていることが分かるでしょう。
また、メリットはそれだけでなく手術時間が短くて、患者の回復も早いという点もあります。

【まとめ】

内視鏡が便利で患者に負担の少ない器具であることが伝わったのではないでしょうか。
医療技術は常に進歩しています。今日ではハイビジョン技術を内視鏡に取り入れ、より鮮明に体の中を映し出せます。それとは別に観察専用でカプセル型の内視鏡も開発されています。
内視鏡が進化していくことで患者への負担がより少ない医療が実現していくことでしょう。

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