ファイバースコープの種類や取り扱い方と保管方法(保管庫)

診断用機器

そもそも、ファイバースコープとはどんなものなのか?また、どのように生まれたのか?様々な種類があるなかで、その取り扱い方のガイドラインを参考に保管方法(保管庫)など見ていきましょう。

ファイバースコープとは

ファイバースコープとは、アメリカで開発された「グラスファイバー」を内視鏡の分野でもいち早くその素材に着目したハーヴィッツらが、曲がっていても光を端から端までそのまま伝えるガラス繊維の特性をいかし内視鏡に取り入れ、直接胃の内部を見ることに成功しました。しかし、見ることができるようになりましたが、写真がとれませんでした。

そこで登場したのが、写真が撮れる「ファイバースコープ付胃カメラ」でした。
その後、次々と新技術などが加えられ、撮影なども接眼部につけたカメラで行えるようになり、胃カメラの取って代わりファイバースコープが使われるようになりました。内視鏡の対象は「食道」・「十二指腸」・「大腸」・「気管支」・「胆道」など、様々な分野へと広がっていきました。

ファイバースコープの環境

ファイバースコープをきちんと消毒しても、医療従事者の手、内視鏡室内や保管庫などの再汚染がしばしば起こります。再汚染を防止するために、検査用ベッド・床や洗い場・蛇口など手に触れる部分を常に清潔にする必要があります。

保管(保管庫)

〇保管場所について
ガイドラインでは 細菌は湿気と暖かい場所で繁殖するため保管には乾燥状態で行うことです。そのためには、保管庫なども内部の消毒を行うことやファイバースコープ機器は、水切れを良くするために垂直につるして保管するとされています。

〇保管庫はファイバースコープの種類によって大きさや特性なども違う
耳鼻科や泌尿器科、婦人科で使用される有効長380mmまでのスコープ用は、作業台や棚の上におけるタイプ。また、大腸用や小腸用になるとスコープの有効長が1330mmを超えるものなどがあり、通常の保管庫では軟性部の先端がどうしても保管庫の底面に触れてしまいます。そのため、その機器に合わせて保管庫を選ぶ必要が出てきます。

〇保管庫は湿度管理の役割も担う
上記でも書きましたが。細菌の繁殖を防ぐためには湿気が大敵であるため、保管庫に除湿乾燥機能がついているものや常温や低湿度の環境で保管できるものなどがあります。

〇清潔を保つメンテナンスが容易であることも重要
その他にも再汚染を防ぐために、保管庫内のすべてが清拭できる、マットなどが洗える、
底面に軟性部がふれないような加工されているものなどもあります。

まとめ

ファイバースコープの成り立ちと保管方法を書いてきました。医療器具でも体の中に入れるという意味ではきちんとした殺菌、消毒、保管が重要となります。それぞれの機器についての取り扱い方を把握し再汚染を防ぐべき対応をしましょう。

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