【大腸内視鏡】ファイバースコープによる痛みは感じるのか?

診断用機器

大腸内視鏡検査は肛門から内視鏡(ファイバースコープ)を挿入し、ファイバースコープの先端にあるCCD(小さなカメラ)にて撮影を行いながらモニターで確認をします。
腸の粘膜表面を観察することで大腸炎や大腸ポリープ、大腸がんの病変がないか診察し、必要に応じて組織を採取して確定診断に繋げていきます。

○大腸内視鏡検査は痛いのか?
大腸内視鏡検査を受けるにあたって患者様が不安に思うことは「検査が痛くないか」ではないでしょうか。大腸内視鏡検査は内視鏡(ファイバースコープ)を肛門から挿入して観察するため、「こんな太い検査機器を入れたら痛いだろう」と想像するかもしれません。
実際には大腸内視鏡検査はそれほど痛くありません。検査を行う医師の技術や経験にもよるかもしれませんが、大腸内視鏡(ファイバースコープ)は湾曲した腸内に合わせて曲げることができるため、粘膜に触れることは最小限に抑えることが可能です。

○機器の小型化
大腸内視鏡(ファイバースコープ)は技術の進化により格段に検査精度が増しています。もちろん、患者様に苦痛を与えない機器の開発についても進化を続けています。
「硬度可変スコープ」は内視鏡の操作部にて内視鏡の硬さを任意に変えることができます。腸内に形状や湾曲に合わせてスコープの硬さを変えることによる患者様に苦痛を与えることなく大腸の深い部分まで挿入することが可能です。
また、以前までは内視鏡挿入時に腸内の湾曲部に当たり、スコープを押しても前に進まなくなってしまった場合にはx線で内視鏡の状態を確認していましたが、磁気を利用した「挿入形状観測装置」と用いることでx線を使わなくても腸内での内視鏡の状態を立体的に確認することができます。

○検査にて痛みを感じるケースとは?
技術の進歩により痛みを感じることがほとんどなく可能になった大腸内視鏡検査ですが、身体の状態によっては痛みを感じるケースもあります。
まず、腸内に排泄物が残っているケース。大腸内視鏡(ファイバースコープ)のレンズ部分に排泄物が付着してしまうと検査中は拭き取ることができないため、余計に内視鏡を動かさないといけないため痛みを感じてしまします。
また、排泄物があることにより粘膜が確認しづらい場合も同様です。このような事態を避けるために検査前に腸内を空にすることが非常に大切といえるでしょう。
外来受診をした場合、下剤による洗浄を行うことなく検査を行うこともあります。より正確な検査を行いたい場合には検査日を予約しておいて下剤など事前準備をしてから検査に臨むとより安心でしょう。

ピックアップ記事

関連記事一覧