スムーズな検査に欠かせない、CT装置の始業点検・終業点検

診断用機器

【はじめに】
CT装置は、X線を照射して人の体内を画像化する医療機器です。
体内を輪切り状に映すことができるため、脳・肝臓・すい臓・腎臓・副腎などのレントゲンには映らない臓器の検査に主に用いられます。
CT装置を用いた検査をスムーズに行うには、日ごろから機器の点検を行い、故障をいち早く見つけられるよう努める必要があります。
そのため、多くの医療施設では、毎日の始業点検、終業点検が行われています。
今回は、CT装置の始業点検・終業点検の項目についてまとめます。

【CT装置の始業点検・終業点検】

・始業点検
始業時に、検査室の環境やCT装置の動作について点検を行います。

(1)環境
検査室・操作室の温度や湿度が装置の動作に適しているか、照明の点灯切れがないか、患者用インターホーンの動作確認、機器の配置内に障害物がないか、室内の整理・整頓などを点検します。
CT装置に限りませんが、検査をするうえで検査室・捜査室の環境はとても重要なのでできるだけ毎日確認することが望ましいです。

(2)物品類
検査中に使用するシーツ類、タオル、カバー類、検査衣、診療材料等の交換・補充を確認します。

(3)環境・設備
酸素、吸引設備等が正常に機能することを確認します。

(4)機器の外観・動作
寝台や付属品の破損・変形、針等の異物・障害物、ユニット類の汚れ、ガントリチルトの動作、寝台の上下動・水平動の動作、ポインターの点灯などを点検します。

(5)システム起動
システム電源ON後のコンソールの動作、各種表示灯の点灯、エラーメッセージ、検査室の「使用中灯」の点灯、異常音や異臭、ハードディスクの残り容量、X線管ウォームアップ動作などを確認します。

(6)付属機器
造影剤注入器、イメージャ、現像機、X線プロテクターの枚数などの付属機器の確認と、HIS-RISシステムの動作を確認します。

・終業点検
終業時に、環境とCT装置の点検を行います。
始業時と同じ点検項目もありますが、違う項目もあります。
ここでは、始業時とは違う点検項目をご紹介します。

(1)機器の外観・清掃・動作
・チルト角が0度になっているか
・寝台がホームポジションにあるか
・警告ラベルの汚損、はがれがない

(2)システム終了
・ハードディスクの残り容量が充分ある
・撮影済み画像の転送、未処理画像がない
・装置・機器が正常に終了する

(3)付属機器
・造影剤注入器が清掃され、正常に動作する
・HIS-RISシステムをシャットダウンして、異常がない
・イメージャ、現像機が正常に終了する
・その他、検査・治療に関わる関連装置が正常に終了する
・X線プロテクターの破損確認と清掃、枚数を確認する
・撮影補助用具に欠品や破損がない

【最後に】

エコーやレントゲンでは映せない、奥まったところにある臓器の病気の発見に重宝されているCT機器。
重要な病気の検査に用いられているだけに、常に精密な検査結果を出せる状態にしておかなければなりません。毎日始業時と終業時に丁寧な点検を行うことが、スムーズな検査・治療につながっているのですね。

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