麻酔器でのウイルス伝播を防ぐバクテリアフィルターについて

治療用機器

今や麻酔のない手術など考えられません。麻酔は手術の際、痛みを取り除くために薬物が神経に影響を与えて、一定の間痛みを感じない状態を作り出します。今回は麻酔器とそれに関わるバクテリアフィルターについてみていきましょう。

麻酔の種類と役割

麻酔には大きく分けて「局所麻酔」と「全身麻酔」の2つに分けられます。局所麻酔は、手術する患部に痛み止めを注射し、その一部分のみ痛みを取る事が出来ます。薬の効いていない部分の感覚は残り、もちろん意識もある状態です。

全身麻酔では、患者さんが眠っている間に手術が行われます。様々な方法で痛みを取り、恐怖や不安を感じさせない様に意識をなくした状態で眠って頂くのです。また筋肉を弛緩させ手術による反射を起こさせなくします。

全身麻酔の方法として

全身麻酔のやり方として、静脈から薬を注射する「静脈麻酔法」と鼻・口から麻酔薬を吸入させる「吸入麻酔法」があります。これらは脳に作用する麻酔を使用していて、手術中は睡眠状態になります。一般的には点滴から静脈麻酔薬を投与したあとは数十秒以内で意識はなくなりますが、お子様などでは香りのする吸入麻酔薬をマスクから吸入する事もあります。

全身麻酔器の構造は大きく分けて呼吸回路部とガス供給部に分かれます。ガス供給部で、麻酔薬を蒸発させて気体にさせて、それに笑気ガス(亜酸化窒素)や酸素を混ぜて麻酔用のガスを作り出し呼吸回路部でそのガスを患者さんに使わせ、患者さんが吐き出したガスを再度循環させ呼吸を管理しています。

バクテリアフィルターについて

バクテリアフィルターとは、人工呼吸器回路に使われるフィルターの事を指しています。フィルター部でガスをろ過する事で、バクテリアの通り道を妨げるのです。使用方法としては、使う直前に本品の接続に誤りがないことを確認します。次に使用前と使用中に各接続部が気密で確実であり、回路と接続部に閉塞やガス漏れがないかを確認します。

使用方法で、バクテリアフィルターの再使用は禁止になります。また24時間を超えて使用してはいけません。理由は流量抵抗の上昇に加えて閉塞により換気が行えない可能性があるからです。

COPDの患者は1回の換気量が小さいので、機械的死腔の増加により相応の換気が出来ない恐れもあるので注意が必要です。また重要な注意事項として1つ目にバクテリアフィルターは減菌しない事が大切です。理由は、破損や変形の恐れがあります。2つ目に使用前には水などの液体で濡らしてはいけません。

閉塞や流量抵抗の上昇により、換気が行えない可能性があります。3つ目に、回路からのガス漏れにより適切な換気が行えないので、適合したコネクタ以外には接続しない事です。最後に保管方法としては、多湿・高温・直射日光のある場所は避けて常温で保管してください。くれぐれも水濡れには注意が必要です。

まとめ

今回は人工呼吸器回路に使われるバクテリアフィルターと麻酔器について見ていきました。
バクテリアフィルターは、麻酔器を使用する際の1つの消耗品に過ぎませんが、バクテリアの侵入を防ぐ大きな役割を果たしています。今回の内容が、今後の仕事の活用に参考になれば幸いです。

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