MRI検査の機器の名称で表現する「テスラ」の特徴について

診断用機器

健康予防や病状を調べる為に利用頻度が増えているMRI検査ですが、機器の種類にテスラの名称がついています。はたして何を意味しているのでしょう。MRI検査の種類として1.5テスラと3.0テスラがあります。それぞれに特徴や注意事項について紹介しましょう。

テスラは何を意味するのか

医療用機器に使用される磁気の単位の事を、「テスラ」と呼んでいます。一般的には、ドラッグストアや薬局などで市販されているマグネットタイプの絆創膏に使用されており、その単位は0.2テスラとされています。

医療用の機器にMRI検査の種類として、1.5テスラMRIと3.0テスラMRIを両方用意している医療施設が増えてきています。患者さんにしてみれば、何が違うのか不安になると思います。

現在、多く出回っているのが1.5テスラですが、3.0テスラとの具体的な違いとしては、画像処理の情報が多くなる事で病状に対する診断材料が増えるので、より正確な診断が可能になる事です。

造影剤の具体的な向上

検査を受ける患者(あるいは受診者)によっては、検査でのせまい空間に対して恐怖や不安を感じる人もみられます。その改良点として、1.5テスラMRIと比較しても空間の広さが70cmとなっており、幾分閉所に対する不安を和らげる作りになっています。

検査の制度も向上しているので、造影剤を使わないで末端の血管まで撮影する事が可能になっています。

造影剤の使用は、受診者にとってあまり評判が良くないようです。しかし、CT検査での正確な判断をする為に使用する必要があるのですが、MRI検査ではその必要がなくなり、受診者の不安や負担を減らす事になります。(※造影剤で多いのは吐き気などの作用です。)

細かい部分の画像や情報が得られる事から、早期発見に繋がり素早い対応が可能となります。そのため、早期治療に欠かせない存在になっているのです。

特徴から想定できる注意点について

3.0テスラMRIを使用する事で、その特徴でもある静磁場強度が上昇する事になります。その影響を受けやすいのが、磁場に反応する金属と特に注意したいのが「心臓のペースメーカー」です。冠動脈ステントや強磁性体クリップ等が体内にある場合には、検査を受ける事が出来なかったり制限があったりします。

病歴による、それらの影響を受ける金属体がある事の確認は徹底する事が最重要となります。最近の脳動脈クリップには、磁場の影響を受けない製品も出て来てはいますが、すべてが検査可能ではないので、種々歴がある医療機関に対する確認は徹底するべきなのです。

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