脊椎の病気を早期発見!脊椎ドックとは

診断用機器

【はじめに】
脊椎は、手足の運動や、脊髄・神経の保護などの重要な役割を持ちます。
しかし、脊椎の病気は慢性的な肩こりや腰痛と間違われて本人も気付かないうちに進行していることも少なくありません。
今回は脊椎の異常を見つけるのに役立つ精密検査、脊椎ドックについてまとめます。

【脊椎ドックとは】

1.脊椎と脊髄
・脊椎
脊椎は、体の背骨の部分に当たり、体幹を支えながら可動性を持たせる、脊髄と神経を保護するなど重要な働きを持ちます。
椎間板、椎間関節、靭帯により頸椎、胸椎、腰椎、仙椎が繋げられています。

・脊髄
脊椎の中には脊髄が通っており、手足を動かす、手足の間隔を伝える、膀胱・直腸などの内臓の働きを調整するなどの役割を持ちます。

2.脊椎ドックとは
脊椎ドックは、脊椎・脊髄の健康状態を調べるための精密検査です。
脊椎・脊髄は歩行や内臓機能の調整など体にとって重要な役割を持っているため、異常があると日常生活に大きな支障をきたしてしまいます。
胃腸や心臓などと比べると、脊椎や脊髄の健康維持を意識する人は少ないと考えられますが、脊椎ドックを行うことで、肩、背中、腰のひどい痛み・しびれなどの症状を解消する手がかりを掴んだり、慢性的な肩こりや腰痛として見過ごされやすい病気を発見するのに役立ちます。
脊椎ドックでは、レントゲン・MRI・CT等の検査機器を用いた検査と、脊椎専門医による診断が行われます。

・レントゲン
X線を用いて骨の状態を撮影します。以前は撮影した画像は一度フィルムに納めていましたが、現在はデジタル画像として撮影後すぐにモニター表示できるものが主流となっています。

・MRI
MRIを使用することで磁気を使って体内を撮影することができます。
脊柱管狭窄症、圧迫骨折の有無、ヘルニア病変などを調べることができます。その他には、軟部組織(関節軟骨、神経、血管など)の状態も撮影し、検査することができます。

・CT
コンピュータを使用して、体内の様子を断面図、または立体図として撮影する装置です。短時間呼吸を止めるだけで広範囲の画像を瞬時に撮影できるため、患者の負担も少なく済みます。

【最後に】

今回は脊椎ドックと使用される機器についてまとめました。
現代は、肩、背中、腰に悩みを抱えている人も多いので、脊椎ドックの需要も今後高まるかもしれません。
レントゲン、MRI、CTなどの複数の機器を使用することで、あらゆる角度から脊椎を撮影し、小さな異常でも発見しやすくなります。
そうすることで、脊椎の病気を早めに発見して予防したり、できるだけ体への負担が少ない検査法を患者さんに提示できるのです。

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